インテル、マスク氏のAIチップ計画「Terafab」に参画 テキサスで製造設備の設計・建設を支援

インテルは米国時間4月7日、イーロン・マスク氏がテキサス州で進めるAIチップ製造プロジェクト「Terafab」に参画し、同計画の製造ハードウェアの設計および建設を支援する契約を結んだと発表した。SpaceX、xAI、テスラが関与するこの計画の規模は約250億ドル(約4兆円)とされる。 Terafabで量産が予定される半導体は、マスク氏が掲げる自動運転車、人型ロボット、大規模AIデータセンターに不可欠な技術と位置づけられている。インテルは、同施設で年間1テラワットの計算能力を提供できるだけのチップを生産することを目指すとしており、これはマスク氏がTerafab計画を初めて公表した際の主張と一致する。 インテルの最高経営責任者(CEO)であるLip-Bu
Tan氏はX(旧Twitter)への投稿で、マスク氏には産業全体を再構築してきた実績があると評価したうえで、「それこそが現在の半導体製造で必要とされているものだ」と言及。「Terafabは、将来的にシリコンロジック、メモリ、パッケージングがどのように構築されるかにおける、段階的な変化を象徴している」と記した。 半導体工場(ファブ)の建設は難易度が高い。米国企業は長年、電子機器を動かすチップの実際の製造を、世界の先端コンピューターチップの90%を生産する台湾積体電路製造(TSMC)に依存してきた。一方で、AI分野で計算能力への需要が急増するなか、米国内での生産主導権を取り戻そうとする動きが強まっている。国内投資の例としては、NVIDIAとTSMCがアリゾナ州でチップやスーパーコンピューターを製造している取り組みもある。
ただ、インテル自身のAIチップ製造計画は逆風も抱える。同社は多額の政府補助金を受けているにもかかわらず、オハイオ州の「オハイオ・ワン」キャンパスで進む2つのファブの完成が遅延。以前は2025年にAIチップの生産開始を掲げていたが、現在は最初のファブが2030年に完成、2031年に稼働開始となる見通しで、2つ目は2031年完成、2032年稼働開始とされる。これらの施設への同社の総支出は52億6000万ドルに達している。 マスク氏とその関連企業は、期待を集めたものの実現しなかったり、想定以上に時間を要したりした事例もある。代表例が「Hyperloop」だ。Terafabが計画どおりに実現し、期待に応えられるかは現時点では不透明だ。
