高市首相、イラン・米首脳との電話会談を引き続き模索 ホルムズ情勢受け
高市早苗首相は火曜日、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領と米国のドナルド・トランプ大統領それぞれとの電話会談の実現を引き続き模索していると国会で述べた。「米国側、イラン側の双方と意思疎通を図らなければならない。両大統領との電話会談を求めている」と語った。
首相は、茂木敏充外相が前日の月曜日にイランのアッバス・アラーグチ外相と行った電話協議の詳細には言及を避けたが、同外相がホルムズ海峡に残る船舶の安全確保の必要性を改めて伝えたと説明した。イラン情勢の緊張緩和に向けた外交が相次ぐなか、トランプ米大統領は海峡が再開されなければ早ければ火曜日にもイランの重要インフラを爆撃すると脅しを強めているとされ、同氏が示した期限が迫る中で日本政府は関係各国と連絡を取り合い、事態の出口を外交的に探っている。外務省発表によれば、茂木氏は同日夜にパキスタンのモハンマド・イシャク・ダール外相とも協議し、アラーグチ氏との電話では他国による仲介努力への関与をイラン側に促すとともに、攻撃の応酬が長期化していることへの懸念を伝えた。
高市氏は同日夕、政府がイラン側との首脳レベルの対話に向け準備を進めていると改めて強調した。また、イラン当局に拘束されていた日本人1人が保釈されたと、木原稔官房長官が火曜日に明らかにし、政府として引き続きその解放を求めていく考えを示した。 首相は同日夜、国会が年度初めの4月に始まっている2024年度当初予算122兆円(7640億ドル)をようやく承認した後、記者団に応じた。物価高対策を含む同予算は、イランでの戦争による市場の混乱が顕在化する前に編成されたものだとし、中東の紛争の影響を受けた対応として追加予算の必要性を検討するのは時期尚早との見解を示した。
エネルギー安全保障では、政府が原油調達ルートの分散を進めていると説明。高市氏は「ホルムズ海峡を通らない原油の代替供給ルートの確保に全力を挙げている」と述べ、5月までに日本の原油供給の約半分がホルムズ海峡を経由しないルートで輸送される見込みだとしたうえで、「5月には米国からの供給が前年同月比で4倍になる見込みだ」とも明かした。さらに「日本全体に必要な原油および石油製品の供給は確保されている」と供給面の安心感を示しつつ、情勢の長期化も念頭に選択肢を残す考えをにじませた。
日本は、中東産油国との長年の友好関係とエネルギー依存を背景にしながら、最重要の安全保障同盟国である米国へのコミットメントとの両立を図っている。ホルムズ海峡の安全確保のための艦船派遣をめぐる日本の立場について説明を重ねるなかでも、トランプ氏は同盟国の消極姿勢に不満を示しており、月曜日の記者会見では「最後にまとめると、日本は我々を助けなかった。オーストラリアも、韓国も助けなかった。そしてNATOに至っては、NATOも助けなかった」と発言した。これに対し高市氏は「トランプ氏の発言の一つ一つについてコメントすることは差し控える。関係国や国際機関を含む国際社会と緊密に連携し、様々な外交努力を続けていく」と述べるにとどめた。
